サガワ アキコ
SAGAWA Akiko 佐川 昭子 所属 広島修道大学 人文学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2015/05 |
形態種別 | 著書 |
標題 | 『比較文化 グローバルコミュニケーション』
(査読あり) |
執筆形態 | 共著 |
出版社・発行元 | 英光社 |
頁数 | 40-49頁 |
総ページ数 | 103頁 |
著者・共著者 | 伊藤佳世子、Jennifer Louise Teeter |
概要 | 人形浄瑠璃、古典劇、シェイクスピアの舞台芸術についての論考が集約されたもの。私は「『尺には尺を』の聖処女イザベラ」という論考を寄せている。公爵代理という借り物の役職で気持ちが高揚しているアンジェロが、尼僧のイザベラに向ける欲望には、聖なるものと交わることによって身が清められるというグロテスクで倒錯したイメージを見出すことができる。それとは対照的に、祈りによってそれが回避できるかもしれないとひたすらにひざを折るイザベラの純心無垢にして真摯な姿は弾圧されてもなお教えを諭す聖者と重なる。本作品でシェイクスピアが数ある財源資料の中から施した最も重厚で豊かな改変はヒロインを尼僧に仕立てたところにあるといえる。初期の喜劇にみられる変装を解いて元の女性に戻りたいと苦悩するヒロイン達と異なり、イザベラは尼僧という高い聖性を備えた女性という立場に置かれたままいずれを選択しても救われないという苦境に立たされているということについて論じている。全103ページ、「『尺には尺を』の聖処女イザベラ(その1)」担当個所p.40-p.49(計10ページ) |