ニシノ ヤスヨ
NISHINO Yasuyo 西野 泰代 所属 広島修道大学 健康科学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2015/12 |
形態種別 | 学術論文 |
標題 | いじめの負の連鎖を予測する要因についての検討 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | ひろみら論集 |
巻・号・頁 | 創刊号,43-52頁 |
頁数 | 10 |
概要 | 本研究は,いじめという現象が繰りかえされないためにはどのような介入が必要かという知見を提供することを目指すものである。小学4年生から中学3年生まで計874名を対象として,過去3か月の間に,いじめの加害あるいは被害をどの程度経験したかについて問うとともに,児童生徒の認知する社会的環境について調査した。その結果,いじめの加害と被害の両方を経験した群では加害も被害も経験していない群に比べて小中学生ともに学級の規則正しさと学級担任のいじめに対する呼応性について否定的に評価していることが明らかになった。また,中学生においてのみ,いじめの加害と被害の両方を経験した群では加害も被害も経験していない群と比較して教師からの自律性支援や教室内での人間関係の良さが低く評価されていることが示された。これにより,小中学生ともに学級内で規律がきちんと守られることや教師がいじめに対して真剣に向き合うことがいじめの加害と被害の両方を経験する子どもを減らすことにつながり,子どもたちのいじめの負の連鎖を断つことになる可能性が示唆された。 |