ヤマオ リョウ   YAMAO Ryo
  山尾 涼
   所属   広島修道大学  人文学部
   職種   教授
発表年月日 2015/02
発表テーマ アーレントの『人間の条件』―ポリスと家族
会議名 アーレント研究会
学会区分 国際的な研究会・シンポジウム等
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 単独
開催地名 愛媛大学
概要 愛媛大学にて月に一度行われているアーレント研究会に参加して、『人間の条件』第2章5節「ポリスと家族」を分析した。家庭の領域がポリスの下層基礎となっており、アーレントは私的な領域から公的な領域へと移行することをüber-やauf-という接頭辞付の言葉(例:übersteigen、Aufstieg)で表現することから、私的領域と公的領域は上下に分断したイメージで語られていることが分かる。その中間にかつては「深淵Kluft / 隔たりAbstand」がはっきりと存在していたというのが彼女の主張である。その隔たりが曖昧になった領域が、社会である。現代の社会においては、個々人に共通する利害を全体が追求するという点で、社会は家族の模写、すなわち「超家族」だとアーレントは主張している。