ヤマオ リョウ
YAMAO Ryo 山尾 涼 所属 広島修道大学 人文学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2009/10 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読有り |
標題 | フランツ・カフカの『あるアカデミーへの報告』について―文明的な生の周囲に<檻>が構築される過程― |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『ドイツ文学研究』(日本独文学会東海支部) |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (41),17-30頁 |
頁数 | 14 |
概要 | ノイマンとフィンケンは、『あるアカデミーへの報告』を、カフカ自身の<文化への不満>を描いたものだと指摘している。本論では、本作品の主人公にはカフカの文化への告発が込められているという両者の見解を深めつつ、作家の捉えた文明的な社会の諸像を新たに浮かび上がらせることを目的として論を展開した。一人称で語られる主人公の語りを分析すると、社会における本能的な衝動もしくは行動の抑圧の義務、資本主義的な環境における生産性向上のための個人の均質化という問題、そして人間と動物における言葉と自由との関係性の差異という3つのテーマが、作品中で大きく取り上げられており、本論はそれぞれのテーマに関して論じた。 |