カワムラ クニオ   KAWAMURA Kunio
  川村 邦男
   所属   広島修道大学  人間環境学部
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 1992/05
形態種別 学術論文
査読 査読有り
標題 高温アルカリ水溶液中におけるポリ塩化ビニル粉末の酸素酸化
執筆形態 共著
掲載誌名 日本化学会誌
掲載区分国内
巻・号・頁 (5),534-541頁
担当範囲 研究遂行の一部
著者・共著者 ◎吉岡敏明,安田真也,川村邦男,佐藤次雄,奥脇昭嗣
概要 水酸化ナトリウム濃度 1~ 25mol/kg-H 2 0, 反応温度 423~ 533K, 酸素圧 1~ 10MPa でポリ塩化ビニル (PVC) 粉末を酸素酸化した. PVC の酸化は 423K 以上で顕著に進み, 主な生成物はシュウ酸, CO 2, 水溶性の未確認のカルボン酸であり微量のマロン酸も検出された. 酸化分解率は酸素圧と反応温度が高いほど増加したが, NaOH 濃度の増加にしたがってやや低下した. しかし, シュウ酸収率は 15molNaOH/kg-H 2 O までは濃度の増加にともない増加した. CO 2 収率は酸化の初期段階で約 50C% に達し, その後ほぼ一定となった. 一方, シュウ酸収率の最大値は CO2 収率 50.8 C% の時 38.5 C% となり, シュウ酸/CO 2 収率の比は 0.76 となった. また, CuO を 2.0 wt% 添加した時のシュウ酸収率と CO 2 収率はそれぞれ 10.6 と 9.8 C%, 前処理として空気中で PVC を熱分解し 42.2% 脱塩化水素した時のシュウ酸収率と CO 2 収率はそれぞれ 45.1 と 5.1 C% であった. 触媒や前処理などにより, 一層選択的にシュウ酸を生成させるための見通しを得た.