シライシ チヒロ   SHIRAISHI Chihiro
  白石 智宙
   所属   広島修道大学  人間環境学部
   職種   助教
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2024/03
形態種別 学術論文
査読 査読有り
標題 有畜農家消失後の牧野組合における草地管理活動の継続要因-阿蘇市の下荻の草牧野組合の活動実態と会計の分析に基づいて
執筆形態 共著
掲載誌名 林業経済研究
掲載区分国内
出版社・発行元 林業経済学会
巻・号・頁 70(1),15-26頁
担当範囲 全頁
著者・共著者 白石智宙、竹内亮、嶋田大作
概要 本論文の目的は,草地保全のための管理作業(防火帯作成作業および野焼き)の継続が課題となっている熊本県阿蘇地域において,有畜農家がいなくなった後も管理作業を継続できている要因を明らかにすることである。先行研究では管理作業を担う牧野組合の活動実態が明らかにされてきたが,それを賄う会計の分析はなされていない。そこで本論文は,阿蘇市に位置する下荻の草牧野組合の管理作業の動向と牧野組合会計の分析を行った。同牧野組合は組合員から有畜農家がいなくなった後も30年近く管理作業を継続しており,その継続要因を次の通り明らかにした。第1に,中山間地域等直接支払および多面的機能支払交付金を活用して牧野組合会計を補完しながら,更には部落の人工林間伐や牧野貸付,上草等の販売,観光利用の受け入れによって,継続のための収入を総合的に確保していた。またこれら交付金による草地の生産力維持への貢献が明らかになった。第2に,管理作業を継続させるという組合員の共通理解と組合長代理のリーダーシップの発揮があった。第3に,入会慣習の変容による対応や組合員外からの参画があった。