ニッタ ユミコ
NITTA Yumiko 新田 由美子 所属 広島修道大学 健康科学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2023/07 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読有り |
標題 | 野生タヌキ(Nyctereutes procyonoides)の犬歯セメント質層状線と腎カドミウム(Cd)との相関 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 広島県獣医学会雑誌 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 37,57-63頁 |
頁数 | 9 |
担当範囲 | 計画立案、実施、解析、論文執筆を行なった。 |
著者・共著者 | ◎新田由美子, 三木由美子, 谷浦督規, 谷浦直美 |
概要 | 広島広域都市圏の野生ホンドタヌキは里山を生息圏の一部とし,ヒトの生活圏も共有する。タヌキとヒトは共通の圃場作物を食すことから,タヌキの健康状態はヒトの公衆衛生環境を反映する。害獣捕獲されたタヌキとその生息環境に存在する金属の測定と評価を行う。20例を対象とした。腎のCdと亜鉛Zn濃度を測定した。頭蓋の骨格標本を作製・染色し,デジタル式計測器とCT画像による頭蓋検索を行った。全35変数の値を標準化し,多変量解析した。タヌキの生息環境の基盤岩, 真砂土および圃場土壌を採取し, CdとZnの測定を行った。Cdの腎濃度とZnのそれは相関した。Cd濃度の目的変数に対し5つの説明変数を得,上顎歯,縫合線および側頭骨鼓室包に関係する質的または量的変数であった。CT画像解析により,前頭骨の菲薄化が腎Cd濃度の大きい検体に認めた。土壌を基準とした場合,タヌキは腎に環境中のCdとZnを濃縮した。演者らはタヌキ腎のCd蓄積に曝露期間依存性の示唆されることを報告してきた。Cd蓄積濃度が大きかった検体で前頭骨頭頂部の骨菲薄化の著しい所見を観察した。野生動物の健康状態と生息環境の地質状態との相関について検討する必要がある,と考える。 |
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