オクダ ケイ
OKUDA Kei 奥田 圭 所属 広島修道大学 人間環境学部 職種 教授 |
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言語種別 | 英語 |
発行・発表の年月 | 2018/07 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読有り |
標題 | Early-stage ecological influences of population recovery of large mammals on dung beetle assemblages in heavy snow areas |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | Acta Oecologica |
掲載区分 | 国外 |
巻・号・頁 | 92(1),pp.7-15 |
頁数 | 9 |
担当範囲 | 全頁 |
著者・共著者 | ◎Enari, H., Koike, S., Enari, HS., Seki, Y., Okuda, K. and Kodera, Y. |
概要 | 担当:全頁.近年,日本ではシカ・イノシシ・サルなどの野生動物の多雪地への分布回復が生じている.しかしながら,分布回復がもたらす影響の多面的評価や,地域の社会状況に応じた実現可能な対応策の提示に向けた科学的知見は蓄積されていない.そこで本研究では,陸上生態系の主要な分解者である食糞性のコガネムシ群集を対象に調査を行った.シカ・イノシシ・サルの糞に飛来するコガネムシ群集を,多雪地である白神・八甲田・朝日山地において調査し,上記3種の個体群回復がコガネムシ群集へ与える影響と,その生態系機能を評価した.その結果,過去にサル・イノシシ・シカが地域絶滅した冷温帯多雪地においても,これら哺乳類種の糞は糞虫にとっての好適な資源として利用されうることが特定された.一方で,過去の乱獲や森林開発に伴う哺乳類種の不在化が顕著な森林(すなわちempty forests)においては,すでに糞虫種が不在の森林も存在することが明らかになった.こうした地域では上記3種の回復に伴う新たな資源の供給がたとえあったとしても,在来の生態系プロセスの回復は短期的には見込めないことが考えられた. |