ヨコタ クニヒロ
YOKOTA Kunihiro 横田 晋大 所属 広島修道大学 健康科学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2009/03 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読有り |
標題 | 外集団脅威に対する防衛的心理機構:その多様性と性差の解明 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 北海道大学大学院学位論文 |
掲載区分 | 国内 |
概要 | 本論文の目的は、集団間葛藤を引き起こす人間の心理メカニズムの特性を、特に外集団からの脅威(外集団脅威)への対処メカニズムという適応的機能、およびその多様性と性差に注目しつつ解明しようとするものである。人は一般に、自らの所属集団を優遇し、他の集団を冷遇する内集団ひいき(ingroup favoritism)の傾向を持つことが知られている。従来、この現象は集団間葛藤の原因として扱われ、単一の心理メカニズムから生み出されるとされることが多かった。しかし、社会心理学や進化心理学における近年の研究から、内集団ひいきを生み出す心理メカニズムは単一ではなく、複数の独立したメカニズムが働いていることが示唆されてきた。本論文はこの観点を更に深め、次の二つの新たな仮説を検証するものである。第一に、人間には外集団脅威に対処するための適応心理メカニズムが実装されていること、もう一つは、この適応心理メカニズムには少なくとも二種類あり、それぞれが、外集団からの妨害の排除と、外集団からの汚染の回避という独立の適応課題と結びついていることである。以上の仮説を検証するために行われた5つの実験室実験と質問紙調査を報告する。 |