ヨコタ クニヒロ
YOKOTA Kunihiro 横田 晋大 所属 広島修道大学 健康科学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2019/04 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読有り |
標題 | 野球チームのファンの内集団協力に関する場面想定法実験 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 心理学研究 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 90 |
著者・共著者 | ◎中川裕美 中西大輔 |
概要 | 本研究の目的は,現実に実在する集団を対象として社会的アイデンティティ理論(Social Identity Theory: SIT)と閉ざされた一般互酬仮説(Bounded Generalized Reciprocity Hypothesis: BGR)の記述する心理過程それぞれの働きにより内集団協力が生じるかを検討することである。これまでSITとBGRは,対立理論としてそれぞれの妥当性が検証されてきたが,近年では両理論は相互背反ではなく,それぞれの理論の心理過程が独立して働き内集団協力を引き起こすという主張がなされている (中川・横田・中西,2015; Stroebe, Lodewijkx, & Spears, 2005; 横田・結城,2009)。中川他 (2015)は両理論の心理過程が独立して働くとの立場から,野球チームのファンを対象とした場面想定法実験にて内集団協力を検討した。その結果,両理論の心理過程それぞれの働きにより内集団協力が生じた。本研究では中川他(2015)の結果を踏まえ,協力行動のコストを強調した追試を行うため,一般人の野球チームのファン1,635名を対象にコストを明示したシナリオで場面想定法実験を行った。コストを明示した状況では,BGRの心理過程が相対的にSITよりも強く働き内集団協力が生じた。 |