ミカミ タカノリ
MIKAMI Takanori 三上 貴教 所属 広島修道大学 国際コミュニティ学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2007/02 |
形態種別 | その他の研究業績 |
標題 | <研究ノート>「『朝日』『読売』社説の中の国益概念 -討議を阻む言説の問題-」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『修道法学』 |
巻・号・頁 | 第29巻(第2号) |
頁数 | 355-375頁 |
概要 | 国益は、近年の国際政治学においては、アプリオリに依存する所与の概念としてではなく、可変的な、社会的に構築される概念として捉えられている。コンストラクティビズムに依拠する研究がその成果を数多く生み出している。他方日本の新聞社説においては、国益の意味内容を吟味することなく、国益を損ねる、国益を傷つけるといった表現が安易に用いられている。政策担当者は自己の外交政策を正当化するための権威付けとして国益を掲げる傾向がある。他方民主主義社会におけるメディアは、そのような状況であるからこそ、政治の説明責任を喚起することが重要な使命となる。本論文においては、政府の国益の明確化を促し、広く討議を経て外交政策の優先順位を定めて行くことにメディアが役立っていないどころか、討議を阻むような言説を用いている大新聞の問題点を指摘している |