カワムラ クニオ
KAWAMURA Kunio 川村 邦男 所属 広島修道大学 人間環境学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2002/09 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読有り |
標題 | RNAモノマーと RNAポリメラーゼの化学進化: アミノ酸熱重合物を原始酵素として用いるヌクレオシド 5'ー三リン酸からのRNA の非生物的生成経路の探索に基づく推測 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | Viva Origino |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 30(3),123-134頁 |
著者・共著者 | ◎川村邦男,蔵之上和博,梅原雅俊 |
概要 | リボ核酸 (RNA) の原始的な生成経路を明らかにする研究の一環として,ペプチドやアミノ酸熱重合物を触媒としてアデノシン 5'―三リン酸 (ATP) からオリゴアデニル酸 (oligo(A))が自発的に生成するかど うかを調べた. 3種類のジペプチド, 2種類のポリペプチド,および種々のアミノ酸熱重合物の共存下で表 記の反応が進行するかどうかを分析的,速度論的に解析した.結果として,これらのペプチド類あるいはア ミノ酸熱重合物の共存下では ATPからは oligo(A)は生成しなかった.また,いくつかのアミノ酸熱重合物 は ATPの加水分解反応を 2倍以上促進したこの事実は,無秩序なアミノ酸熱重合物は ATPから RNAが生成する反応の触媒とは原始地球環境下でもなりにくかったことを示している.その理由を考察するために, 活性化ヌクレオチドとしてのヌクレオシド 5'―三リン酸 (NTP),ヌクレオシド 5'ーニリン酸 (NDP),およ びヌクレオシド 5'ーリン酸イミダゾリド (ImpN) の平衡論的および速度論的な性質の違いを比較し,重合 反応の機構を考察した。 |