キタガワ ススム
KITAGAWA Susumu 喜多川 進 所属 広島修道大学 人間環境学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2021/03 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読有り |
標題 | 日本における地球環境政策の萌芽―「地球的規模の環境問題に関する懇談会」に注目して |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 寺尾忠能編『「初期」資源環境政策の形成過程―「後発の公共政策」としての始動』 |
出版社・発行元 | 日本貿易振興機構アジア経済研究所 |
巻・号・頁 | 117-153頁 |
概要 | 従来の通説では,日本政府の地球環境政策への着手は1980年代末であったとされる。本研究では,従来の研究で使われていない国立公文書館等の一次資料とインタビューに基づき次の点を明らかにした。第一に,日本の体系的な地球環境政策は,1980年に環境庁の諮問機関として「地球的規模の環境問題に関する懇談会」が設立されたときに始まったと言える。大来佐武郎らがこの懇談会の創設と初期の活動において重要な役割を果たした。第二に,この懇談会は今日では殆ど語られることがないが,その報告書は「持続可能な発展」の概念を国際的に知らしめたブルントラント委員会の設立につながったことから,その環境政策上の重要性がわかる。また,公文書管理の不十分さゆえに,これまでは日本の事例に関する環境政策史研究は困難であるとみなされてきたが,本研究はその認識を覆すものとなった。 |