ヤマウチ アリノブ   YAMAUCHI Arinobu
  山内 有信
   所属   広島修道大学  健康科学部
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 1995/03
形態種別 学術論文
査読 査読有り
標題 脳内セロトニン神経系による栄養素摂取の調節 (修士論文)
執筆形態 単著
掲載区分国内
出版社・発行元 徳島大学
著者・共著者 単著:山内有信
概要 脳内セロトニン(5-HT)神経系による栄養素摂取の調節機序を明らかにする目的で,ラットの線条体,視床下部外側野および視床下部内側野に,セロトニンあるいは5-HT1B/1C,5-HT2,あるいは5-HT3の選択的レセプターアゴニストを投与し,タンパク質,糖質および脂質の摂取に対する影響を調べた。12時間絶食後,あるいは12時間絶食後に20%カゼイン食を2時間摂取させた後に,2.5 nmolの5-HTを視床下部内側野に投与したところ,糖質摂取量はリンガー液投与と比較して有意に減少した。この糖質摂取量の減少は,5-HT2レセプターアゴニスト(DOI,1 µg/0.5 µL)を視床下部内側野へ投与したときにもみられた。一方,線条体あるいは視床下部外側野へ5-HTを投与は,20%カゼイン食を2時間摂取させた後でもタンパク質摂取量がそれぞれ増加し,これらは,5-HT1B/1Cレセプターアゴニスト(m-CPP,2 µg/0.5 µL)投与でみられた。以上のことから,視床下部内側野は5-HT2レセプターを介して糖質摂取を抑制し,線条体及び視床下部外側野の5-HT神経系は5-HT1B/1Cレセプターを介してタンパク質摂取を増加させることを示した。