ニシミツ キショウ   NISHIMITSU Kisho
  西光 希翔
   所属   広島修道大学  人文学部
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2021/09
形態種別 学術論文
標題 声なき幼子の苦痛――『タール・ベイビー』における戦略的不在
執筆形態 単著
掲載誌名 広島修大論集
掲載区分国内
巻・号・頁 62(1),25-39頁
頁数 14
概要 本論ではトニ・モリスンの第四作『タール・ベイビー』における白人登場人物マイケル・ストリートの役割を追究する。モリスンはアメリカ黒人、とくに黒人女性の苦痛に満ちた物語を描く作家と認識され、本作品もその文脈の中で読まれてきた。本論は白人男性であるマイケルが幼い頃に受けた虐待を語ることができなかった点に着目し、彼を本作における声なき存在と位置付け、彼の物語の再構築を試みる。細かなエピソードに着目し、マイケルが本作の中心人物であることを証明する。また、これまで省みられてこなかったモリスン作品における白人男性について考察し、本作の再評価に幾何か寄与することを目指す。