カシワギ シンイチ
KASHIWAGI Shinichi 柏木 信一 所属 広島修道大学 商学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2020/09 |
形態種別 | 学術論文 |
標題 | 民法95条(錯誤)の無効から取消への変更が電子消費者契約に及ぼす影響 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 修道商学 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 広島修道大学 |
巻・号・頁 | 61(1),99-109頁 |
頁数 | 11 |
概要 | 本稿は、2020年4月1日からの民法の「総則」「債権法」の大幅改正により、民法95条の法的効果が無効から取消に変わったことによって民法95条の特則である「電子消費者契約法」の解釈や、ワンクリック詐欺等のインターネット関連の消費者相談実務及び救済策への影響に関する分析・考察と問題提起を目的としている。
錯誤無効でなら「クリックは無効」として救済できたが、錯誤取消では「主張するまで有効のまま」という問題が生ずる。なお、2020年7月の時点では、消費者庁や経済産業省などの省庁からは、改正民法と電子消費者契約法の関係がどう変わるかの明確な回答がなく、法学系の学会からもこれに対する見解が出された形跡がなかった。そこで先陣となるべく、民法95条の錯誤の特則とするのではなく、ワンクリック詐欺のようなクリックが真の意思表示であるとは言えない事案は、「契約の不存在」であると明文化して救済を図るべきであることを提示している。 |