オウ イヒン
O Ihin 王 偉彬 所属 広島修道大学 国際コミュニティ学部 職種 教授 |
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発表年月日 | 2013/10 |
発表テーマ | 中国の政治文化に関する一考察 |
会議名 | 日本現代中国学会 2013年度全国大会 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 単独 |
概要 | 中国の政治文化の特質 「中央集権政治」や「個人独裁政治」及び実力による政権(王朝)交替」といった中国の政治体制を支え、2000年以上その独特のあり方を維持したのは、他ではなく、中国の政治文化である。中国の政治文化は次のような特質がある。①皇帝中心の専制政治②徳治主義③国家統一志向④実力主義他に、「人治」等も中国の政治文化の一つの表れだが、基本的に専制・独裁という権力による現象といえる。 現代中国では、政治文化の特徴の①がもう存在しないが、専制の影響が残っている。②が表には存在しないが、「解明的指導者」を期待する傾向がまだ見られる。③と④がなお中国の政治文化の底流である。特に④の実力主義が、昔から現在まで中国の政治闘争の基本的なあり方である。このような政治文化の変更がなければ中国の政治体制の変更は難しい。もちろん、中国で実力主義を変更させるのも難しい。 20世紀以後、個人的独裁者が中国を支配したのは、それまでの伝統文化があったからできたのである。 要するに、中国の政治体制を維持できるのは、中国の独特な政治文化という土壌があるからである。 |