ヤマオ リョウ
YAMAO Ryo 山尾 涼 所属 広島修道大学 人文学部 職種 教授 |
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発表年月日 | 2009/06 |
発表テーマ | フロイトの『文化への不満』Das Unbehagen in der Kulturについて |
会議名 | ドイツ現代文化研究会 |
主催者 | 土屋勝彦 |
学会区分 | 国際的な研究会・シンポジウム等 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 単独 |
開催地名 | 名古屋市立大学 |
概要 | フロイトが晩年に執筆した論文『文化への不満』を取り上げて文明批判の視点について論じた。フロイトは人生に苦難を与えるものは、自己の肉体、外界、他者との人間関係であるとし、文化の本質とは、人間を自然から守り人間に役立つ一切の行為および価値だとする。他方、文化とは国家などへの統合を促すエロス的プロセスであるが、人間の本源的攻撃欲動がその文化のプロセスに敵対し、いわばエロスとタナトスのせめぎ合いの場となる。そのとき自己内部の欲動は、超自我となり、監視人たる「良心」となる。そこに罪責感が生まれ、その源泉には「優位に立つ他者に対する不安」と「超自我に対する不安」があり、それが「エディプス・コンプレックス」と結び付けられる。 |