コウモト ヤヨイ
KOMOTO Yayoi 光本 弥生 所属 広島修道大学 人文学部 職種 教授 |
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発表年月日 | 2018/09/29 |
発表テーマ | 幼小「接続期」の虚構的活動と自立形成の課題 |
会議名 | 日本臨床教育学会 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 単独 |
開催地名 | 東大阪 |
概要 | 本発表は、子どもの自立形成を目的とし虚構的活動を軸とした幼小接続期の教育プログラムを構築するための基礎研究である。幼児期における虚構的活動のもつ意義とその役割を再考し、幼児期の自立形成を念頭とした保育指導課題について考察することを目的としている。シュタイナーの想像性はきわめて主観的かつ個人的な体験形態である一方で,相互主観的な形成を要しているとも考えられる。他者に支えられながら個の中でイメージが醸成する観点は、幼児期の想像性を捉える観点として興味深い。シュタイナーの想像概念を手掛かりに、保育カンファレンスでの記録を分析し接続期の課題を考察した。その結果、接続期における幼児期の虚構的協同活動は,実務的要素の高い活動に対して,虚構と現実,想像と創造の二重に往還の成立を可能とする。そこにこそ,学びと遊び,自立と共生を統合する有効性の高さがみえると考える。しかし、幼児期にみられる内的世界にみる他者との相補関係を基盤することなしに、実務的な目的の共有を成立させるようとすることの危うさは否めない。むしろ情動を共有し、個のイメージの醸成を経て生まれる子ども同士の関わりにこそ、幼児期の課題がみえた。 |