クロトビ トモカ
KUROTOBI Tomoka 黒飛 知香 所属 広島修道大学 健康科学部 職種 准教授 |
|
発表年月日 | 2024/09/06 |
発表テーマ | 中国・四国支部の多様な調理法と家庭料理の伝承に関する実験 ―家庭での簡便な減塩広島菜発酵漬物の作成方法の検討― |
会議名 | 日本調理科学会2024年度大会 |
主催者 | 日本調理科学会 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | ポスター |
単独共同区分 | 共同 |
開催地名 | 鎌倉女子大学 |
発表者・共同発表者 | 〇黒飛知香,多山賢二,岡本洋子 |
概要 | 近年,日本三大菜漬の一つである広島菜漬は作る手間や安価な浅漬けの普及から,乳酸発酵品はほとんど販売されていない。そこで,本研究では家庭において減塩で腐敗しにくい乳酸発酵品を簡単かつ短時間で試作できる方法について検討した。
本研究では,広島菜を対象とし,乳酸菌栄養源にコンソメを用いる。さらに,配合の違いが化学的特性および物理学的特性に及ぼす影響について官能評価および理化学分析,菌数測定により明らかにした。 その結果,30℃・4日間(重石なし)にて調製した2種(コンソメ3%,6%)の米飯との食べ合わせの官能評価(嗜好評価)では,2試料に有意差が認められなかった。本漬前の菜に付着していた野生酵母・乳酸菌の結果は,下漬液1mL当たり各101オーダーと少なかった。一方, 植菌して発酵後には, Y社の乳酸菌数が2~4×108 CFU/mLまで増加していた。本漬液(発酵後)は, pH 3.4,酸度0.6~0.8 %,L-乳酸と酢酸の合計濃度0.4~0.5 %であり, 充分な微生物耐性を有することが推察され, グルタミン酸濃度は0.1~0.2 %であった。また,試作品は菜中の食塩換算濃度が2.4 %であり, 低塩漬物に該当していた。さらに,本方法は広島菜以外の野菜においても再現性が確認できた。本方法により,家庭用恒温器と温度計を用いることで家庭においても発酵広島菜漬の調製が可能であることを示すことができた。 |