イシダ タカシ
ISHIDA Takashi 石田 崇 所属 広島修道大学 人文学部 職種 准教授 |
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発表年月日 | 2024/09/15 |
発表テーマ | 「英語混成語にみられる等位関係」 |
会議名 | Morphology & Lexicon Forum 2024 (MLF2024) |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 共同 |
開催地名 | 静岡県立大学 草薙キャンパス |
発表者・共同発表者 | 納谷亮平・石田崇 |
概要 | 現代英語の類型論的特徴として、Dvandva 等位複合語がほとんど存在しないという点がある (Arcodia et al. 2010 など)。Dvandva は概略、「2 つの集合を足し合わせた全体の集合」を指す (cf. Bauer 2008: 2; 長野 2023: 91)。例えば「男女」は、「男」と「女」で構成される集合の全体を表す。英語においては、構成素を直接結合させた複合語の形で表すことはできず、and を用いた形式が必要となる (例:*male-female vs. male and female; Nishimaki 2022: 396; cf. 島田 2023)。Shimada (2013)および島田 (2016)は、英語にこのような特徴がみられるのは、英語が拘束形態素ではなく自由形態素を中心とした形態論を持つためであると論じている。そこで興味深いのは、混成語 (例:brunch < breakfast + lunch) の存在である。混成語は、複合語と同様に 2 つ以上の語から構成されているものの、自由形に基づいたものではない。さらに、混成はしばしば文法外 (extragrammatical) の操作であるとされる (Ronneberger-Sibold 2006; Mattiello 2013;Renner 2018)。混成語が、自由形を用いず、かつ、文法の範囲外で形成されるのであるなら、その中に Dvandva に相当するものが英語においてもみられる可能性が生じてくる。本発表では、Dvandva 相当の混成語が存在することを示す。 |