ハセガワ ナオヒロ
HASEGAWA Naohiro 長谷川 尚弘 所属 広島修道大学 人間環境学部 職種 助教 |
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発表年月日 | 2021/06/06 |
発表テーマ | 「ガイコツパンダホヤ」(ホヤ綱:ツツボヤ科)の分類学的研究 |
会議名 | 日本動物分類学会第56会大会 |
主催者 | 松井正文,西川完途,疋田 努,本川雅治,中野隆文,岡本 卓 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 共同 |
開催地名 | オンライン |
発表者・共同発表者 | 長谷川尚弘・柁原宏 |
概要 | ホヤ綱は成体期にろ過摂食を行う固着生活性の動物群であり、世界で約3000種、わが国からは約300種が報告されている。沖縄県久米島の沿岸部にはダイバーたちに「ガイコツパンダボヤ」という名称で親しまれている群体ホヤが生息していることが知られていた。インターネット上の「ガイコツパンダボヤ」画像の胸部構造からは本種がツツボヤ属に属することが推測されるが、ツツボヤ属の体色は種ごとに特徴的である一方、この「ガイコツパンダボヤ」の体色は既知の日本産ツツボヤ類のどれとも類似しない。演者は沖縄県久米島において「ガイコツパンダボヤ」サンプルを採集して形態観察を行った。その結果、体が胸部と腹部の 2 つの部位からなること、個虫どうしが走根でつながること、体の両側に 13 本の縦走筋が後端部から入水管の基部まで走ること、繊毛溝が S 字型であること、腹部に生殖腺を持ち、精巣が卵巣を取り巻くことなどが確認された。また、日本産ツツボヤ類と体色やこれらの形質に基づいて比較したところ、本種は少なくとも日本未記録種であることが分かり、現在、外国産ツツボヤ類と比較し,本種の分類学的地位について検討している。 |