オウ イヒン
O Ihin 王 偉彬 所属 広島修道大学 国際コミュニティ学部 職種 教授 |
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発表年月日 | 2008/10 |
発表テーマ | 改革開放路線設定の最大欠点:文明意識の欠如 ―改革開放をめぐる中国指導部の意識構造の分析を中心に― |
会議名 | 日本現代中国学会全国大会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 単独 |
概要 | 30年間の改革開放により、中国は経済の持続的成長、科学等の発展および国民生活水準の向上など多くの変化が見られる一方、貧富の格差、政治の腐敗、道徳の低下、環境の汚染などかつてないほどの陰の問題が顕著にも表れている。なぜこれらの問題が存在するか、改革開放の深化にともなって出てきて避けられなかった問題なのか、それとも別の問題により生じたのか。これまでの議論として、計画経済体制から市場経済体制への過渡期の問題、改革措置の不十分、時代遅れの社会管理システムの未変革、監督システムの未確立等の問題が重要な原因であると指摘されているが、30年間の改革開放の展開過程を総合的に見れば、それらの視点だけでその諸問題を解釈することが出来ない。本文では、新しい視点として、改革開放路線の設定において最大の欠点、すなわち文明社会構築の認識が最初から欠如だったということを指摘した。 |