ヤマウチ アリノブ   YAMAUCHI Arinobu
  山内 有信
   所属   広島修道大学  健康科学部
   職種   教授
発表年月日 2018/09/04
発表テーマ 大学生における食習慣と疲労自覚症状および軽度うつ症状の関係解析
会議名 第65回日本栄養改善学会学術総会
主催者 日本栄養改善学会
学会区分 全国学会
発表形式 ポスター
単独共同区分 共同
開催地名 新潟
発表者・共同発表者 山内有信,荒木彩,鈴木麻希,三浦康平,村上淳
概要 【目的】精神疾患と関連する食生活・栄養学的問題についての研究成果が増えつつある。この背景に,鬱病罹患者の増加という社会問題があるが,これは大学生においても例外ではない。そこで,大学生への食育のための基礎資料作成を目的として,学生における食生活の総合的状況と疲労・ストレスに関する自覚症状および軽度鬱症状の関係について調査解析を試みた。【方法】HS大学の人文・社会系1年次~4年次生143名と栄養系1年次生79名,およびHTG大学看護系1年次生94名の合計316名(下宿率:33.3%)を対象として,「自覚症状調べ」(日本産業衛生学会・産業疲労協会,2002年)と東邦大式「軽度うつ自己診断」,ならびに先行研究において使用した「食習慣評価」で構成したアンケート調査を2017年11月末に実施した。なお,解析対象は,回収された100名(回収率32%)のうち,全設問について完全回答された対象者90名(男性42名,女性48名:有効回答率90%)とし,今回は,男女の区別なく単相関解析を行ったほか,食習慣評点区分での群分類比較も行った。【結果】自覚症状と食習慣評点の間に有意な正の相関が認められ,食習慣評点区分別比較で,高位群の中央値は低位群に比べて有意な高値を示した。また,軽度鬱症状の状態評点と食習慣評点の相関において有意な正の相関が認められ食習慣評点区分別で高位群の中央値は,低位群に比べて有意な高値を示した。【結論】以上の結果は,食習慣の状態がストレスや疲労,そして心の健康に影響することを裏付けるものであったことから,食習慣が乱れやすい大学生,とくに一人暮らしを始めるこの時期にも食育の充実が必要であることが確認された。