ハセガワ ナオヒロ
HASEGAWA Naohiro 長谷川 尚弘 所属 広島修道大学 人間環境学部 職種 助教 |
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発表年月日 | 2023/09/08 |
発表テーマ | 群体の個虫が小さいのはなぜか?数理モデルによるアプローチ |
会議名 | 第94回日本動物学会 |
主催者 | 渡邉明彦、阿部宏之、越智陽城、表潤一、小金澤雅之、小林一也、小酒井貴晴、金尾太輔、熊野岳、黒谷玲子、佐々木隆行、田村宏治、出口竜作、中内祐二、中野剛、中村夢奈、西野敦雄、藤山直之、松岡有樹、横井勇人、横山仁、渡辺絵理子 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | 口頭(招待・特別) |
単独共同区分 | 単独 |
開催地名 | 山形大学(山形県山形市) |
発表者・共同発表者 | 長谷川尚弘 |
概要 | 群体性種を含む代表的な分類群はコケムシ、サンゴそしてホヤである。少なくとも1980年代から群体の個虫サイズは近縁な分類群の単体性種の体サイズと比べると小さいということが報告されてきた。なぜ個虫は小さいのか?発表者は「個虫が小さい群体ほど横方向へ速く広がることができ、進化の過程で個虫が小型化した」という仮説を立てた。これを数理モデルで表現し、検証しようと試みた。2022年に名古屋大学菅島臨海実験所にて、群体性ホヤ類3種8群体をガラス板に移植し、群体がどのように広がっていくか経時観察した。毎日、群体の個虫数を数えた結果、個虫は指数関数的に増えることを確かめた。また、各群体について被覆速度と個虫サイズの関係性を表現する数理モデルを作った。しかし、ガラス板上に移した群体は自然下よりも個虫密度が低下してしまうことも分かった。この問題を解決するために、ガラス板上ではなく岩などの基質に群体が付着した状態で群体や個虫の面積や体積を正確に測定するフォトグラメトリー法を用いる予定である。今回は、なぜ個虫は小さいのか?という発表者の素朴な疑問から端を発した研究の進捗状況について皆さまにお伝えしたい。 |