キムラ ヤスミ   KIMURA Yasumi
  木村 安美
   所属   広島修道大学  健康科学部
   職種   教授
発表年月日 2019/10
発表テーマ 地域住民における食物繊維の種類別摂取量が糖尿病発症に及ぼす影響:久山町研究
会議名 第78回日本公衆衛生学会総会
学会区分 全国学会
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 共同
開催地名 高知文化プラザかるぽーと、高知会館ほか
発表者・共同発表者 木村安美、吉田大悟、平川洋一郎、秦淳、本田貴紀、柴田舞欧、内田和宏、二宮利治
概要 福岡県久山町の地域住民を対象とした追跡調査の成績を用いて、総食物繊維および水溶性・不溶性食物繊維摂取と糖尿病発症リスクとの関連を検討した。1988年の久山町生活習慣病予防健診を受診した40-79歳の住民2,587人(受診率80.2%)のうち、糖尿病を有する者、心血管病または悪性腫瘍の既往を有する者、食事調査を受けていない者、摂取エネルギー量が男女別の平均値±3SDを超えて外れ値であった者を除外した1,892名を対象とした。追跡期間中に280例の糖尿病発症を認めた。総食物繊維摂取量別にみた多変量調整後の糖尿病発症のハザード比は、第1分位(中央値4.1g/1,000kcal)に対し第5分位(9.2g/1,000kcal)では0.52 (95%信頼区間 0.31-0.89)であり、総食物繊維摂取量の増加にともない糖尿病発症リスクは有意に低下した(傾向性P = 0.02)。続いて、食物繊維の種類別に検討したところ、第1分位に対する第5分位の糖尿病発症のハザード比(多変量調整後)は、水溶性食物繊維では0.50 (95%信頼区間 0.30-0.83)、不溶性食物繊維では0.54 (95%信頼区間 0.32-0.90)と、いずれも有意に低かった。糖尿病発症を予防するうえで、食物繊維摂取が有用であることが示唆された。;主催者:日本公衆衛生学会