前年度(2024年度分)の点検・評価項目
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●1.授業の方針や授業計画と実際の授業の内容及び授業目標の達成度
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昨年度は就任1年目で学生のレベルが定かではなかったが、学生の様子をしっかりと観察できてうまく調整ができたと思う。特に同じレベル1指定のクラスであっても学部によってずいぶんとレベルが違ったが、学生の特徴をつかみ臨機応変に柔軟に対応ができたと考える。
また、昨今の経済状況から教科書代を出してもらっているので、しっかりと教科書を活用し、無駄のない授業を組み立てることもできた。事前に知らせた授業計画に基づき、計画的に授業を進め、学生も次の授業までに何をしておけばよいかをわかりやすくできた。また、Google Classroomなども活用し、授業に関する情報発信もこまめに行った。
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●2.(1)教育内容・方法の工夫
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学生の積極的な参加を促す授業、また英語運用能力が高くなくとも安心して取り組める授業づくりを目指した。特にレベル1の授業担当が多いため、大学教育にふさわしい、高校までとは違う授業を提供することを心がけた。レベル1の学生は英語運用レベルが高くなく履修指定のクラスはモチベーションも低い傾向にある。そのような学生らにアクティブに授業に参加してもらえるようグループ学習を授業の基本単位にし、互いにわからないところを情報交換することでスキャフォールドリング(足場掛け)をできるようにした。4人から5人のグループ編成を中心に活動を行うことにより、聴解の時にはわからない部分を埋めあえるように、聞き取った内容の共有の時間をしっかりと取っている。また、一度情報共有をしたのちにもう一度聞き取るなどして、互いに共有した内容が正しいかどうかしっかりと健闘する時間をとった。また、レベル1であっても英語で書かれている外国の出版社の教科書を採用した。これは、普段ほとんど英語に触れることがないであろう学生に少しでも英語に触れる時間を設けるためである。このような工夫をして少しでも英語に触れた達成感があるような授業が提供できるようにした。加えて、授業中に英文や英単語を読んでもらう機会を多く設けた。「自分のなまりはあってもカタカナではない英語を発音できること」を大きな目標として掲げ英語運用能力以外のスピーキングスキルで目標達成ができるよう工夫した。
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●4.学生による本学の授業評価アンケートの実施、分析、結果の活用状況
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授業内でのスマホ(辞書)の使用を制限していること関して、「授業中に調べられないのがきつい」とのフィードバックがあった。授業中に出てくる単語に関しては予習課題のプリントにして事前に調べてくるようにしているが予習をしていない学生が大半でグループワークをしていてもうまく足場崖ができていない状態であった。そこで、全ての単語がわからないことがあってもよいこと、また、グループワークを多用しているのはお互いにわからないことを確認することが必要、ということをより強調し、加えて課題の確認の時間も取り、準備不足で参加する学生の数を減らすことで対応した。次に、「教師の高圧的な態度があった」や、「遅延について言いづらかった」などの、こちらが意図していない学生への態度に関してのコメントがあった。レベル1のクラスでは教科書をいつも持ってこなかったり、私語が多かったり、態度面でも指摘が必要な学生が多い。ただコメントがあったことから、なるべく一度こちらが沈黙して場を沈めたりして感情を見せないようにしながら対応している。また遅延に関しては今年度からはシラバスにも、公共交通機関が理由での遅刻に関しては申告があれば大丈夫であるとの旨を記載して、より言いやすい環境を作っている。次に、「課題の解説が少ない」というフィードバックに関しては、課題の中に質問コーナーを設け、わからないところをピンポイントに解説するようにした。また、課題をGoogle Classroom内にFormとしてデジタル化し、正答率が低い項目を洗い出し、その問題の解説からするようにしてよりかゆいところに手が届く解説ができるよう改善している。
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●5.公開授業の実施状況
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英語コミュニケーションⅡ_71を公開し、参観者は0人だった。
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●7.学生からの勉学(単位僅少学生への対応など)、生活、進路・就職などの相談への対応
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オフィスアワー中に自分の担当授業の学生の英語学習の悩みや質問に答えるだけでなく、ほかの学生の英語の相談にのって学習支援センターに貢献することもできた。英語の論文を読むときのコツや、英検の英作文添削、IELTSやTOEICの受験に関する対策の仕方などを教えた。特に英検の英作文の添削では、英作文を書いた学生が要約文でわかっていなかったところも詳しく指導しかなり満足のいく説明ができたと思う。このような機会があればまた積極的に学生の相談・指導に当たっていきたい。なかなか授業では担当できないレベル3以上の学生に指導することがレベル1の学生へのより良い指導につなげられたらと考える。
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