(最終更新日:2023-06-22 17:57:34)
  フルカワ ヒロアキ   FURUKAWA Hiroaki
  古川 裕朗
   所属   広島修道大学  商学部
   職種   教授
■ オフィスアワー
前期:水曜2限(10:45~12:15)ただし出張や会議等で不在の場合もあるので事前連絡が望ましい。
後期:火曜昼休み(12:15~13:05)ただし出張や会議等で不在の場合もあるので事前連絡が望ましい。
■ 現在の専門分野
●専門分野
美学, 芸術文化学, 哲学・倫理学 
●キーワード
カント、判断力批判、プラクシスの美学、ドイツ映画、移民・難民、ナチス、東ドイツ、白バラ、ハバナ症候群、ギャングストーキング、エルツ山地、ザイフェン、クリスマス、クルミ割り人形、煙吐き人形、異文化理解 
●主な研究テーマ
1. ドイツ近代美学および現象学的美学における感性的・倫理的問題: カント『判断力批判』の基本概念を再検討し、カント本来の判断論を経験の次元で反芻できるものとして、生活実践にとって有意味なものとして、共同体との連関において解釈する。 
2. ドイツ映画とナショナル・アイデンティティ: ドイツ映画賞作品賞を受賞した21世紀の作品群を中心に、〈ホーム〉の概念との連関において精神史的・メディア論的な視点から考察する。特に移民・難民、ナチ・ドイツ、東ドイツをモチーフ・題材とした映画に注目している。 
3. ギャングストーキングと電磁攻撃: 国連の人権高等弁務官事務所では、「拷問及び他の残虐な、非人道的な又は品位を傷つける取り扱い又は、刑罰に関する条約」を背景として「拷問や虐待を助長する生物心理社会的要因」というテーマでなされたニルス・メルツァー教授の報告を紹介している(2020年7月20日公開)。これに関連して行われた意見募集では、世界各地で蔓延するギャングストーキングや電磁攻撃についての情報が多数寄せられ、精神上・身体上の深刻な被害の実態が浮かび上がってきた。メルツァー教授はそうした拷問や虐待の蔓延を踏まえてSDGs(持続可能な開発目標)のうち16「平和と公正をすべての人に」という目標のもとで事態の改善を勧告している。このような国際的な社会問題に対して私は倫理学的・感性論的な考察を行っている。ギャングストーキングと電磁攻撃に関して日本においても例外ではなく、主にネット上において広島を含む全国各地の被害者の声を様々に確認することができる。 
●共同研究・研究相談が可能な内容
1. ギャングストーキングと電磁攻撃について:世界中で蔓延するギャングストーキングと電磁攻撃に関して日本においても例外ではなく、広島を含む全国各地で被害者の声を様々に確認することができる。特に電磁攻撃は離れた状況からの身体に対する「見えない攻撃」であり、極めて悪質で危険である。身体への電磁攻撃を含む集団的なストーキング行為には一般企業・団体等も加担しているという市民の訴えも存在する。SDGsに取り組む本学の教員としては、本学が集団的なストーキング行為や電磁攻撃に加担しないよう積極的な対策を講じることはもちろん、地域の課題として解決に取り組む体制を持つべきであると考えている。特にかつての広島が同様に「見えない攻撃」に苦しんだことを鑑みれば、広島市の大学人としてその責務は大きい。 
■ 学歴
1. 1997/04~2000/03 大阪芸術大学大学院 芸術文化研究科 博士後期課程修了 博士(芸術文化学)甲博文第18号
2. 1991/04~1995/03 慶應義塾大学 文学部 哲学科美学美術史学専攻 卒業
■ 所属学会
1. 2009/09~ 日本カント協会
2. 2006/06~ 地中海学会
3. 2004/07~ 広島芸術学会
4. 2003/11~ 日本現象学会
5. 2003/07~ 日本シェリング協会
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■ 職歴
1. 2004/04~2005/03 広島修道大学 商学部 講師
2. 2005/04~2007/03 広島修道大学 商学部 助教授
3. 2007/04~2011/03 広島修道大学 商学部 准教授
4. 2011/04~ 広島修道大学 商学部 教授
■ 研究課題・受託研究・科研費
1. 2017/04~2023/03  現代ドイツ映画を巡る「難民としてのドイツ人」:政治メディア論的研究 基盤研究(C) 
2. 2012/03~2013/03  ポスト・ナショナル時代の映画メディアが作り出す国民国家表象:ドイツの歴史映画を事例に その他の補助金・助成金 
■ 著書・論文歴
1. 著書  ドイツ映画史の基礎概念 (単著) 2022/09
2. 論文  ドイツ映画賞作品史(6)──東西ドイツ(2010年代)── (単著) 2022/02
3. 論文  ドイツ映画賞作品史(5)──東西ドイツ(2000年代)── (単著) 2021/09
4. 論文  ドイツ映画賞作品史(3)──ナチ・ドイツと闇教育(2000年代)── (単著) 2021/02
5. 論文  ドイツ映画賞作品史(4)──ナチ・ドイツと闇教育(2010年代)── (単著) 2021/02
全件表示(43件)
■ 学会発表
1. 2019/07/06 カントの趣味判断における“目的なしの合目的性”の知覚――心の自己感触構造の分析――(日本シェリング協会第28回大会)
2. 2016/11/26 カントの趣味論における「論争」する権利――実感的理解に向けて(日本現象学会 第38回研究大会)
■ 社会における活動
1. 2023/01~2023/01 (公開講座)システィーナ礼拝堂と聖書物語
2. 2019/09~2019/09 (公開講座)小津安二郎《東京物語》における終戦の反復(ヨーロッパと日本――真実と虚構の世界――第2回)
3. 2017/12~2017/12 (公開講座)「ギリシア・ローマ神話の女神たち:記憶と忘却」(ヨーロッパと〈記憶〉)
■ 開発した教材、教科書、参考書
1. 2020/02
ドイツ映画論集 ナチ第三帝国・東西ドイツ・移民難民
レタープレス株式会社
単著・共著の別:単著
2. 2020/03
「戦後ドイツの演説」『ドイツとチェコに見る歴史の清算』
レタープレス株式会社
単著・共著の別:共訳
3. 2023/03
カントと西洋近代美学
レタープレス株式会社
単著・共著の別:単著
■ メールアドレス
  kyoin_mail
■ 改善への取り組み
前年度の点検・評価項目
●1.授業の方針や授業計画と実際の授業の内容及び授業目標の達成度
芸術学系の科目:ギリシア・ローマ神話や旧約・新約聖書を題材とした美術に関し,個々の作品の物語内容や図像表現について解説を行った。ギリシア・ローマ神話については,各回ごとに主要な神を取り上げ,キャラクターや物語を整理した。聖書に関しては,聖書の内容が理解しやすいように物語の順番に沿って美術作品の説明を行った。google classroomを通じて提供した課題については全般的にしっかりと取り組めていた。物語や図像についての基本的な知識を修得することが目標であったが,概ね達成されたと考えられる。 またユダヤ・キリスト教に対して攻撃的な姿勢を示す受講者も少なくなかったが、異文化理解の視点を持つことの大切さを伝えた。 美学思想系の科目:授業の前半においてカント美学に関する本を教科書として使用し,さらに教科書を読むための解説資料を提供した。課題に取り組むにあたっては,パワーポントで要点を説明した。授業の後半はカントの美学書『判断力批判』についての解説を行った。カント美学の基礎的な概念を理解すると同時にそうした概念を用いて自分の美的な経験について他者に語れるようになることが目標であったが,多くの学生が課題を達成することができたと考えられる。「芸術文化学」では,カントやヘーゲルの芸術文化思想を解説する上で,学修に必要な知識データをすべて含んだ文字資料を画像資料と共に提供した。西洋の芸術文化思想 について基礎的な概念を理解すると同時に,それを用いて自身の社会的な文化状況について考察し,他者に語れるようになることが目標であったが,基本的なことは達成できた。 総じて、各科目では現代の私たちを取り巻く社会問題や社会的課題に関して問題提起を行い、授業で修得した知識と関連付けながらそれらについて考察をしてもらった。感想は毎回の授業で紹介を行い、受講者は他の受講者の意見を聞きつつ自分自身の考えを深めることができた。
●2.(1)教育内容・方法の工夫
google classroomを併用して授業を行った。基本的な教材としては,学修に必要な情報を予め盛り込んだ文字資料に加えて画像資料や動画資料を準備した。文字資料に関しては,効果的に知識が修得できるよう親しみやすい口調を心がけた。授業の内容がチェックできるよう簡単な課題を毎回提供した。 また既存内容を学修するだけでなく、私たちを取り巻く現在の社会問題や課題について学修した知識を活用しながら深められるよう毎回の授業で受講者の感想を紹介し、双方向的な授業を行った。 芸術学系の科目:google classroomには文字資料に加え,画像資料をアップした。ギリシア・ローマ神話や旧約・新約聖書を題材とした美術に関し,個々の作品の中に示されている物語内容や図像表現について解説を行った。ギリシア・ローマ 神話については,各回ごとに取り上げる神々のキャラクターを整理した。聖書に関しても聖書の内容が理解しやすいように物語の順番に沿って作品の説明を行った。多くの学生が必要な知識を身につけることができた。 美学思想系の科目:前半の授業は指定の教科書に即しつつ,別途解説の資料も提供し、それについて課題に取り組んでもらう形式を取った。 教科書を読んでもらう際は,パワーポイントを通じて内容の要点を解説した。後半の授業は,カントの美学書を解説し,具体的な事例を用いて説明を行った。授業では総じて詳細な解説を文字資料として提供し,それは穴埋め形式になっているので解答を示しながら解説を行った。「芸術文化学」は,カントやヘーゲルなどの芸術文化思想を紹介するものとなった。必要な情報を盛り込んだ文字資料を画像資料と共に提供した。抽象的な内容が多いため,具体的な事例を取り上げることを心がけた。
●4.学生による本学の授業評価アンケート(独自のものでも可)の実施、分析、結果の活用状況
自動的に全科目でアンケートが行われた。結果の内容を分析すると,対面授業に加えてGoogle classroomを用いた文字資料と画像資料の組み合わせは授業として有意義であると感じられた。 既存の知識を修得することだけではなく、それを使って私たちの社会問題や課題と関連づけながら世界を多角的な視点から眺めることは受講生にとって関心があることが分かった。それゆえ、学生の感想を授業内で紹介しながら双方向的な授業を続けていきたい。
●5.公開授業の実施状況
以下の授業を参観してもらい有益な助言を頂いた。それをもとに授業改善をした。 「芸術学」2022年6月15日 「総合教養講義a(西洋美術の図像学)」2022年7月1日 「美学」2022年10月25日
●7.学生からの勉学(単位僅少学生への対応など)、生活、進路・就職などの相談への対応
勉学、授業に関して学生からの相談・要望に対応した。
●9.学生の課外活動に対する支援(本学のサークルの部長・顧問としての活動)
ラクロス部の顧問として活動を支援した。