前年度の点検・評価項目
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●1.授業の方針や授業計画と実際の授業の内容及び授業目標の達成度
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具体的な教材や教具を取り入れた授業展開の仕方を取り入れている。学生の興味が具体的な学校の授業や学習指導に直接関係のある方法に傾く傾向がある。単なるHOW TOでなく、まず学生自身が算数や数学の世界で十分理解できるように扱う内容を精選したシラバスと1時間の授業計画にしている。「算数科教育法」および「初等教育(算数)」ともに、授業の内容と目標は達成できた。特に1年生については、授業計画と実際の授業目標の達成度が一致するように、本日の授業のねらいと授業で扱う項目を記載したレジュメを配布し、見通しを持って授業を受講できるようにした。この取り組みにより、毎時間の授業目標は達成している。授業内容は時間内で扱えるようにした。
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●2.(1)教育内容・方法の工夫
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学生の課題として、数学に関する場面のイメージを持ちにくいことがある。そのために、文を読んでも正確に問題の意図を捉えることが難しい学生がいる。覚えることと理由がわかることの二つに分けて、小テストで用語の理解を図り、用語を日常的に使えるようにしてきた。また、考えた過程を記述する課題を入れて、用語の確認は授業中にしたうえで、中間テストや小テストなどで何度も繰り返し使うようにした。これらの取り組みによって、学生が記述する感想文に数学の用語を用いた表現が使われる頻度が多くなった。用語に具体的なイメージをもたせることに注力してきたことで成果が上がっている。
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●4.学生による本学の授業評価アンケートの実施、分析、結果の活用状況
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前期の「算数科教育法」後期の「初等教育(算数)」について、授業評価アンケートを実施した。おおむね学生は理解していると自己評価している。教科の特質で、学生にとって内容理解が難しいところや、高校までの数学授業で誤った理解をしやすい内容がある。誤りを修正し算数科の正しい教科観を育成するには概念変更が必要になる。アンケートの全体的な傾向をみて、具体的な問題で提示するだけでなく、図や絵など具体的な作業を一緒にするようにしたらとらえ方を理解しやすいのではないかと思った。このことによって、概念をイメージとしてとらえることができる学生が増え、授業への態度も意欲的になってきた。後期の初等教育(算数)でも具体的な例を視覚化してイメージをもたせるようにした。この授業は1年生対象なので、特に授業アンケートから学習への取り組み具合を知りたいと思って実施している。説明された事柄を間違って受け止めただけでなく、自分の間違った思い込みを修正できないままの学生がいることが分かったので、誤解を生じないために学生への連絡は、口頭だけでなく黒板に書くかプリントに書いて文字を読んで説明をするようにした。これによって学生自身が自分の間違いを修正できる機会を得ることになった。説明を丁寧にしただけでなく、同時に複数の連絡をしないようにした。これによって、言葉を正しく聞き取れるようになった学生もおり解決策になったと考えている。
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●5.公開授業の実施状況
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5月26日(金)1時間目「算数科教育法」で「計算領域 分数の扱い」を公開した。参観者はいなかった。
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●7.学生からの勉学(単位僅少学生への対応など)、生活、進路・就職などの相談への対応
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ADHDの学生からの進路相談を受け、保護者の意見と本人の意見、3年次までの取得単位数とを考え併せて、本人のよさを伸ばすにはどこがよいかを本人と相談した。新しい進路を選択することになったが、保護者の意見と本人の希望が生かすことができた。単位僅少学生の1名について、卒業を目指していたが教職への意欲がなくなり、介護福祉士の資格取得を希望するようになった。教員免許状を取得する道や、卒業をした後で免許取得をする道など、面談を重ね、本人の納得が得られる選択として、通信教育大学へ編入学して資格取得を目指すことになった。この2名以外にも、本人の希望や悩み、困難を聞き出して、適切な対応を探りながら、学生が納得できる状態で話を進めるように対応している。
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●9.学生の課外活動に対する支援(本学のサークルの部長・顧問としての活動)
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なし
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